先日のTMCお疲れ様でした。
主催の巻き巻きさん、対戦してくださった皆様、ありがとうございました。
デッキはchloeさんから借りたTin Finsでした。使い込みが足りず1-4(2-4)とかなしい結果に。
思ったよりフェア多かったし次はNic Fitでも持ってこうかしら。
さて、放っぽってた優先権の話でも書いていきます。昔話なので、最新の解釈はその大会のジャッジに聞いてくださいね。
2017年4月末時点での解釈は、すずけんさんの記事が詳しいです。( http://37082.diarynote.jp/201704262251226668/ )
あと、これから書く内容は基本的にこの記事( http://shirowork.com/attacking-blocking-and-shortcuts/ )をベースにしてます。時間があれば是非もとの記事を読んでください。
ここでは記事の内容をもとに、わたしなりに解釈を加えて分かりやすく(?)して書きます。
さてさて、その昔は優先権をパスすることにえらい気を使いました。
なぜなら、当時のMTR4.2〔手順の省略〕にはこう書いてあったのです。
この文言を念頭に、以下のやりとりを見てみましょう。
Aはアクティブプレイヤー、Nはその対戦相手です。
A「戦闘入ります」
N「はいどうぞ」
A「変わり谷を起動してアタック」
N「ジャッジー!」
Nはなぜジャッジを呼んだのでしょうか。それは、先程の文言に忠実に従っているからです。
Aは既に戦闘開始ステップの優先権を放棄しています。Nがパスした時点で攻撃クリーチャー指定ステップに移るため、変わり谷を起動することはできません。
ここまでは、実際みなさん疑問なかったと思います。しかし、次のやりとりはどうでしょう。
A「メインフェイズを終了します」
N「はいどうぞ」
A「変わり谷を起動してアタック」
N「ジャッジー!」
これはびっくりしますね。「戦闘」って言葉を使わず、「メインフェイズを終了します」と非常に正確に優先権を放棄したはずなのに、何故かジャッジを呼ばれました。
実は、Nは正しいのです。どうしてなのかを説明する前に、もう一つやりとりを見てみましょう。
A「攻撃していい?」
N「じゃあ氷の干渉器でクリーチャーをタップ」
A「OK、じゃあまだメインフェイズだね。ボール・ライトニングを唱えてアタックだ」
N「ぐぬぬ…」
この記事の昔よりさらに大昔、Aのように「あいまいな宣言で今のステップがどこか分からなくさせる」テクニックが流行ったそうです。
Nがルールに非常に正確に従えば回避できた話なのですが、うかつに氷の干渉器を使うことができないのはさぞ楽しくなかったことでしょう。
ですから、「戦闘」「攻撃」などの単語が含まれていれば、戦闘開始ステップのパスまで進むことにしたのです。
少し脱線しました。それでは、Aが「戦闘」「攻撃」が含まれていない正確な宣言をしたのに、Nはなぜジャッジを呼んだのでしょうか。
一つの事実を提示します。
NAPが認めない限り、APがメイン・フェイズに留まれる文言はない。
ここまでの話で、戦闘前メインフェイズの優先権のパスに関して、AもNも非常に正確な宣言を強いられていることが分かるかと思います。
しかし、実際にみなさんがプレーするゲームで、ここまで正確に言う人ばかりでしょうか?ましてや外国人プレイヤーと片言でプレーすることになったらどうしますか?もし耳が聞こえないプレイヤーだったら?
すべてのプレイヤーとルールに正確に基づいて意志疎通することは非常に難しいのです。しかし同時に、マジックはすべてのプレイヤーに開かれているべきなのです。たとえ言語が違っても、耳が聞こえなくても。
ですから、どう正確に宣言しようとも、AはNが認めない限りメインフェイズに留まることはできません。そうすることで、ルールの意志疎通に多少不確かなところがあるプレイヤー同士でも対戦できるのです。
Nが認めない限り、というのは、何らかの理由をAが示した場合です。
例えば、「メインフェイズの浮きマナが消える」「戦闘開始ステップに誘発する能力がある」「戦闘開始ステップにあえて行動する」などです。
これらの理由を事前に示しながらなら、戦闘開始ステップの優先権を得ることができます。次のやりとりがいい例です。
A「戦闘開始ステップに変わり谷を起動したい」
N「はいどうぞ」
A「攻撃したい」
N「指定どうぞ」
A「変わり谷で攻撃」
ここまでの話で、次のような疑問を抱くことでしょう。
「ルールに詳しいことで有利を得られるべきじゃないの?」
「MOで出来ることがなんでできないの?」
答えは、先程の繰り返しのようになってしまいますが…
「言語やハンディキャップに関係なく、マジックをすべての人にオープンにするため」です。
当時は、この方法がオープンにするための最善策とされていたのです。
以上で昔話はおしまい。分からないこと気になることがあればどうぞコメントお願いします。
主催の巻き巻きさん、対戦してくださった皆様、ありがとうございました。
デッキはchloeさんから借りたTin Finsでした。使い込みが足りず1-4(2-4)とかなしい結果に。
思ったよりフェア多かったし次はNic Fitでも持ってこうかしら。
さて、放っぽってた優先権の話でも書いていきます。昔話なので、最新の解釈はその大会のジャッジに聞いてくださいね。
2017年4月末時点での解釈は、すずけんさんの記事が詳しいです。( http://37082.diarynote.jp/201704262251226668/ )
あと、これから書く内容は基本的にこの記事( http://shirowork.com/attacking-blocking-and-shortcuts/ )をベースにしてます。時間があれば是非もとの記事を読んでください。
ここでは記事の内容をもとに、わたしなりに解釈を加えて分かりやすく(?)して書きます。
さてさて、その昔は優先権をパスすることにえらい気を使いました。
なぜなら、当時のMTR4.2〔手順の省略〕にはこう書いてあったのです。
自分のターンの戦闘前に、「戦闘」「攻撃」などの単語を使った「戦闘入ります」などの宣言をした場合、非アクティブ・プレイヤーが止めない限り、戦闘開始ステップにアクティブ・プレイヤーがパスした、ということを意味する。非アクティブ・プレイヤーは望むならその時点までの任意の時点でパスを中断し、何か行動することができる。
この文言を念頭に、以下のやりとりを見てみましょう。
Aはアクティブプレイヤー、Nはその対戦相手です。
A「戦闘入ります」
N「はいどうぞ」
A「変わり谷を起動してアタック」
N「ジャッジー!」
Nはなぜジャッジを呼んだのでしょうか。それは、先程の文言に忠実に従っているからです。
自分のターンの戦闘前に、「戦闘」「攻撃」などの単語を使った「戦闘入ります」などの宣言をした場合、非アクティブ・プレイヤーが止めない限り、戦闘開始ステップにアクティブ・プレイヤーがパスした、ということを意味する。
Aは既に戦闘開始ステップの優先権を放棄しています。Nがパスした時点で攻撃クリーチャー指定ステップに移るため、変わり谷を起動することはできません。
ここまでは、実際みなさん疑問なかったと思います。しかし、次のやりとりはどうでしょう。
A「メインフェイズを終了します」
N「はいどうぞ」
A「変わり谷を起動してアタック」
N「ジャッジー!」
これはびっくりしますね。「戦闘」って言葉を使わず、「メインフェイズを終了します」と非常に正確に優先権を放棄したはずなのに、何故かジャッジを呼ばれました。
実は、Nは正しいのです。どうしてなのかを説明する前に、もう一つやりとりを見てみましょう。
A「攻撃していい?」
N「じゃあ氷の干渉器でクリーチャーをタップ」
A「OK、じゃあまだメインフェイズだね。ボール・ライトニングを唱えてアタックだ」
N「ぐぬぬ…」
この記事の昔よりさらに大昔、Aのように「あいまいな宣言で今のステップがどこか分からなくさせる」テクニックが流行ったそうです。
Nがルールに非常に正確に従えば回避できた話なのですが、うかつに氷の干渉器を使うことができないのはさぞ楽しくなかったことでしょう。
ですから、「戦闘」「攻撃」などの単語が含まれていれば、戦闘開始ステップのパスまで進むことにしたのです。
少し脱線しました。それでは、Aが「戦闘」「攻撃」が含まれていない正確な宣言をしたのに、Nはなぜジャッジを呼んだのでしょうか。
一つの事実を提示します。
NAPが認めない限り、APがメイン・フェイズに留まれる文言はない。
ここまでの話で、戦闘前メインフェイズの優先権のパスに関して、AもNも非常に正確な宣言を強いられていることが分かるかと思います。
しかし、実際にみなさんがプレーするゲームで、ここまで正確に言う人ばかりでしょうか?ましてや外国人プレイヤーと片言でプレーすることになったらどうしますか?もし耳が聞こえないプレイヤーだったら?
すべてのプレイヤーとルールに正確に基づいて意志疎通することは非常に難しいのです。しかし同時に、マジックはすべてのプレイヤーに開かれているべきなのです。たとえ言語が違っても、耳が聞こえなくても。
ですから、どう正確に宣言しようとも、AはNが認めない限りメインフェイズに留まることはできません。そうすることで、ルールの意志疎通に多少不確かなところがあるプレイヤー同士でも対戦できるのです。
Nが認めない限り、というのは、何らかの理由をAが示した場合です。
例えば、「メインフェイズの浮きマナが消える」「戦闘開始ステップに誘発する能力がある」「戦闘開始ステップにあえて行動する」などです。
これらの理由を事前に示しながらなら、戦闘開始ステップの優先権を得ることができます。次のやりとりがいい例です。
A「戦闘開始ステップに変わり谷を起動したい」
N「はいどうぞ」
A「攻撃したい」
N「指定どうぞ」
A「変わり谷で攻撃」
ここまでの話で、次のような疑問を抱くことでしょう。
「ルールに詳しいことで有利を得られるべきじゃないの?」
「MOで出来ることがなんでできないの?」
答えは、先程の繰り返しのようになってしまいますが…
「言語やハンディキャップに関係なく、マジックをすべての人にオープンにするため」です。
当時は、この方法がオープンにするための最善策とされていたのです。
以上で昔話はおしまい。分からないこと気になることがあればどうぞコメントお願いします。
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