コーナーケース箱 その7
2019年4月14日 ルール考察しばらくぶりです。コーナーケース箱です。
※個人的な見解です。公式性はありません。
まず質問に入る前に、呪文を唱える手順(601.2)について、以下のようにまとめてみました(詳細は原文を参照してください)。
といった順番です。
それでは本題へ移りましょう。
対戦相手の選択によります。
まず、総コストが「対戦相手が3点のライフを得る」に固定されます。
実際に支払い始めると、最初に極悪な死の置換効果が適用されます。
次に片意地な使い魔の置換効果が適用されますが、この置換効果は任意に適用できるため、3枚のドローのうち何枚を飛ばすか1枚ごとに選びます。
結果としては、3枚のドローをすべてそのまま引こうとすると、単にカードが2枚しかないため、「3枚引く」というコストを支払えませんから、その時点で巻き戻ります。ライブラリーからスタック以外へのカードの移動は巻き戻されませんので、2枚引かれたまま激励を唱える前まで巻き戻ります。
2枚引いて1枚飛ばす、あるいはそれ以上ドローを飛ばした場合、「n枚(2枚以下)のカードを引く」を支払えたため、呪文は適正に唱えられます。
3枚目のドローはされ、巻き戻されることはありません。
呪文を唱える手順を追いかけます。
代替コストの適用は2bで行われます。2cで対象を適正に取ります。そして2eを問題なく通過します。2fで「対戦相手が3点のライフを得る」という総コストが決定され、質問のようにバウンスを行うのは2hです。
この呪文を唱える手順の間で、実は何もおかしなことは起こっていないのです。
あとから代替コストを適用するための条件である森が消えたり、対象となったクリーチャーが戦場からいなくなったりしていますが、それぞれの手順を適正に終えているのです。
結果として「既にいなくなったクリーチャーを対象とし、かつ代替コストを適用するための条件をあとから満たさなくなった《激励》」がスタックに置かれているのですが、この呪文は2bも2cも2eも2fも2hもすべて適正に通過しています。
以上のルールは、「手順を踏むことができなくなった場合」と「呪文を唱える間に唱えることを禁止する効果に引っかかった場合」に該当します。
呪文を唱える間に対象がいなくなったりしたらただちに巻き戻される、というわけではなく、それぞれの手順を適正に行いさえすれば、最終的に示された呪文が通常と異なることがあっても、それは適正に唱えられています。
できません。置換された結果のコストである「カードを3枚引く」が支払えないためです。
できません。迷宮の霊魂の影響下では、複数枚引くことを含むコストを支払うことができないためです(120.2b)。
1.できます。唱える手順を始める段階で、あなたがインスタントを唱えられる状況かつ復仇を唱えることを禁止する効果がないため、復仇を適正に唱えることができます(601.3)。
2,3.601.2cの時点で適正に対象を取れないため巻き戻されます。唱える手順を終えることはできません。
1.できます。唱える手順を始める段階で、あなたがインスタントを唱えられる状況かつ復仇を唱えることを禁止する効果がないため、復仇を適正に唱えることができます(601.3)。
2.できます。先の状況と違い、601.2cを適正に終えることができます。
3.巻き戻されません。
通常含まれません。カードのコピーは(それ自身がカードで表されていない限り)カードではありません。等時の王笏によって、弾けるドレイクのパワーは変化しません。
変異で唱えることができます(702.36c)。
(5/22追記)唱えることはできません。変異で唱える最初の手順として、それを裏返して2/2無色…のクリーチャーにします。これを唱える許可があるかどうかを見ますので、《るつぼ》は墓地からクリーチャーを唱えることを許可しません。
以上、いかがでしたでしょうか。
不明点等は追加の質問またはコメントにてお願いします。
※個人的な見解です。公式性はありません。
まず質問に入る前に、呪文を唱える手順(601.2)について、以下のようにまとめてみました(詳細は原文を参照してください)。
2a.スタックへ動かす
2b.モード、代替・追加コスト、X、特殊マナの選択
2c.対象の選択
2d.割り振り
2e.呪文が適正に唱えられるかのチェック
2f.総コストの決定
2g.マナ能力の起動
2h.コストの支払い
2i.呪文を唱えたことによる誘発のチェック
といった順番です。
それでは本題へ移りましょう。
自身が森と灰色熊を、対戦相手が極悪な死と片意地な使い魔をコントロールしており、かつ対戦相手のライブラリーが2枚のとき、自身は激励を(編注:代替コストで)適正に唱えることができますか。また対戦相手の選択による場合、どのような選択をとった場合にどのような結果が発生しますか。
対戦相手の選択によります。
まず、総コストが「対戦相手が3点のライフを得る」に固定されます。
実際に支払い始めると、最初に極悪な死の置換効果が適用されます。
次に片意地な使い魔の置換効果が適用されますが、この置換効果は任意に適用できるため、3枚のドローのうち何枚を飛ばすか1枚ごとに選びます。
結果としては、3枚のドローをすべてそのまま引こうとすると、単にカードが2枚しかないため、「3枚引く」というコストを支払えませんから、その時点で巻き戻ります。ライブラリーからスタック以外へのカードの移動は巻き戻されませんので、2枚引かれたまま激励を唱える前まで巻き戻ります。
2枚引いて1枚飛ばす、あるいはそれ以上ドローを飛ばした場合、「n枚(2枚以下)のカードを引く」を支払えたため、呪文は適正に唱えられます。
自身が森と灰色熊を、対戦相手が極悪な死と気流の言葉をコントロールしています。対戦相手が気流の言葉を2度起動しているターンに、自身が灰色熊を対象に激励を(編注:代替コストで)唱え、対戦相手が激励の代替コストであるライフゲインを極悪な死でドローに置換しさらに気流の言葉でバウンスに置換した際、一回目に森を、二回目に灰色熊を手札に戻しました。結果的に激励は巻き戻されると考えますが、三枚目のドローはなされますか?あるいは巻き戻されませんか?
3枚目のドローはされ、巻き戻されることはありません。
呪文を唱える手順を追いかけます。
代替コストの適用は2bで行われます。2cで対象を適正に取ります。そして2eを問題なく通過します。2fで「対戦相手が3点のライフを得る」という総コストが決定され、質問のようにバウンスを行うのは2hです。
この呪文を唱える手順の間で、実は何もおかしなことは起こっていないのです。
あとから代替コストを適用するための条件である森が消えたり、対象となったクリーチャーが戦場からいなくなったりしていますが、それぞれの手順を適正に終えているのです。
結果として「既にいなくなったクリーチャーを対象とし、かつ代替コストを適用するための条件をあとから満たさなくなった《激励》」がスタックに置かれているのですが、この呪文は2bも2cも2eも2fも2hもすべて適正に通過しています。
601.2(抜粋) 呪文を唱える途中のどこかの時点でプレイヤーが手順を完了できなくなったら、その呪文を唱えることは不正である。
601.3(抜粋) 呪文を提示し終わったあとで唱えることが認められなくなった場合、その呪文を唱えることは不正であり、ゲームはその呪文を唱えることを提示す直前の瞬間に戻る。
以上のルールは、「手順を踏むことができなくなった場合」と「呪文を唱える間に唱えることを禁止する効果に引っかかった場合」に該当します。
呪文を唱える間に対象がいなくなったりしたらただちに巻き戻される、というわけではなく、それぞれの手順を適正に行いさえすれば、最終的に示された呪文が通常と異なることがあっても、それは適正に唱えられています。
自身が森と灰色熊を、対戦相手が極悪な死と迷宮の霊魂をコントロールしているとき、自身が代替コストで激励を唱えることはできますか。
できません。置換された結果のコストである「カードを3枚引く」が支払えないためです。
自身が森と灰色熊を、対戦相手が極悪な死と片意地な使い魔と迷宮の霊魂をコントロールしています。対戦相手のライブラリーが十分にあり、またこのターン中対戦相手が一枚もドローしていない場合、対戦相手の選択次第によっては、自身は激励を代替コストで唱える過程を終えることができますか?
できません。迷宮の霊魂の影響下では、複数枚引くことを含むコストを支払うことができないためです(120.2b)。
自身がマローをコントロールしており、自身の手札は4枚です。このとき自身はマローを対象に手札から復仇を唱えようと考えていますが
1.唱え始めることができますか?
2.唱え終えることができますか?
3.唱え終えることができない場合、どの段階で巻き戻りますか?
1.できます。唱える手順を始める段階で、あなたがインスタントを唱えられる状況かつ復仇を唱えることを禁止する効果がないため、復仇を適正に唱えることができます(601.3)。
2,3.601.2cの時点で適正に対象を取れないため巻き戻されます。唱える手順を終えることはできません。
通常の二人対戦で、対戦相手がニクサシッドをコントロールしており、ニクサシッドの対象(編注:選ばれたプレイヤー)はこちらです。こちらの手札が4枚のとき、手札から復仇をニクサシッドを対象に唱えようとしたとき
1.唱え始めることができますか?
2.唱え終えることができますか?
3.唱え終えることができない場合、どの段階で巻き戻りますか?
1.できます。唱える手順を始める段階で、あなたがインスタントを唱えられる状況かつ復仇を唱えることを禁止する効果がないため、復仇を適正に唱えることができます(601.3)。
2.できます。先の状況と違い、601.2cを適正に終えることができます。
3.巻き戻されません。
戦場以外でのカードのコピーはカードの枚数に含まれますか?(等時の王笏でコピーを生成した場合、そのコピーを唱え終わるまで弾けるドレイクのパワーは上昇しますか?)
通常含まれません。カードのコピーは(それ自身がカードで表されていない限り)カードではありません。等時の王笏によって、弾けるドレイクのパワーは変化しません。
「世界のるつぼ」を場に出している状態で墓地にある「生けるものの洞窟」を変異で出すことは可能ですか?
(5/22追記)唱えることはできません。変異で唱える最初の手順として、それを裏返して2/2無色…のクリーチャーにします。これを唱える許可があるかどうかを見ますので、《るつぼ》は墓地からクリーチャーを唱えることを許可しません。
以上、いかがでしたでしょうか。
不明点等は追加の質問またはコメントにてお願いします。
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