ご無沙汰しております。コーナーケース箱です。
色々忙しく間が空いてしまいましたが、今回もお楽しみください。

※個人的な見解です。公式性はありません。
※大会ではヘッドジャッジの裁定に従ってください。


自身のターンに《墓場波、ムルドローサ》をコントロールしており、自身の墓地には《灰色熊》《加護のサテュロス》《ドルイドの誓い》があります。マナは十分にあり、自身はこのターン一度も呪文を唱えていません。このとき
①《墓場波、ムルドローサ》の能力で墓地から《灰色熊》を唱えた後、墓地から《加護のサテュロス》を《墓場波、ムルドローサ》の能力でエンチャントカードとして唱え始め、授与コストの代替コストを選択せずに最終的にクリーチャー呪文として唱え終えることができますか?
②《墓場波、ムルドローサ》の能力で墓地から《ドルイドの誓い》を唱えた後、墓地から《加護のサテュロス》を《墓場波、ムルドローサ》の能力でクリーチャーカードとして唱え始め、授与コストの代替コストを選択し最終的にエンチャント呪文として唱え終えることができますか?

《ムルドローサ》が許可しているのは、選ばれたタイプのパーマネント・カードを墓地から唱えてよい、ということです。「どのタイプのカードとして唱えられたか」のみを見ており、「どのタイプの呪文であるか」は問いません。したがって、
①:できます。
②:できます。


私は〈演劇の舞台〉と〈暗黒の深部〉、〈Candelabra of Tawnos〉をコントロールしています。コピー能力で〈暗黒の深部〉のコピーとなり、唯一性ルールで〈暗黒の深部〉を墓地に送り元〈演劇の舞台〉のトークンを出す能力を誘発させました。相手が対応して〈不毛の大地〉で破壊しようとしてきたところで、〈Candelabra of Tawnos〉の能力で元〈演劇の舞台〉を起こし、そのまま元〈演劇の舞台〉を自分自身を対象に能力を起動しました。
全てが終わると、トークンは戦場にいます?(編注:マナは十分にあります。)

コピーするということは、元のオブジェクトの特性のコピー可能な値を得るということです(706.2)。つまり、《暗黒の深部》の状況誘発型能力も新たにすべて得るわけです。したがって、新たなコピー能力の解決後、《暗黒の深部》由来の能力が誘発し、それを解決すれば《マリット・レイジ》が戦場に出ていることでしょう。


通常の二人対戦において、自身(Aとします)のコントロールする単一の《願い爪のタリスマン》由来の起動型能力がなんらかの方法で二つスタック上に存在します。先に解決すべき能力の解決によって、《願い爪のタリスマン》のコントロールは対戦相手(Bとします)に移動します。
この時残ったもう一方の《願い爪のタリスマン》の能力を解決した際、コントロールはA、Bどちらが得ることになりますか。
(通常であれば「あなたは対戦相手に」など「呪文または能力のコントローラー(この場合はあなた)から見て」だと分かるのですが、《願い爪のタリスマン》が解決時に対戦相手を選択することや《願い爪のタリスマン》の文章中の「対戦相手」がどこから見たものを指すのか分からなかったため質問しました)

起動したプレイヤーの対戦相手です。Aが起動したならばBです。
オブジェクトに記されている「あなた」はそれのコントローラーです(109.5)。そして、起動型能力のコントローラーはそれを起動したプレイヤーで(113.8)、起動されずコピーされた能力のコントローラーは、呪文のコピーのコントローラー(112.2)からの類推で、それをコントロール下でスタックに置いたプレイヤーだと考えられます。
(《ブライトハースの指輪》が現実的な方法でしょうから、Aの起動した能力がAのもとでコピーされるでしょう。)
書式が多少違うかもしれませんが、「対戦相手」は常に「あなた」ではない方のプレイヤーを指します(102.2)。先程書いたとおり、「あなた」はそのオブジェクトのコントローラーですから、そのプレイヤーでない方のプレイヤーがコントロールを得ます。


自身が《アクームのヘルカイト》とアンタップ状態の《航海士のコンパス》をコントロールしているとき、自身が手札から《Savannah》をプレイしました。
この時《Savannah》をプレイしたことによって対戦相手を対象に誘発した《アクームのヘルカイト》の能力がスタックに乗った状態で、対応して《Savannah》を対象に《航海士のコンパス》を起動し、《航海士のコンパス》の能力解決時に『山』の基本土地を選択しました。
その後解決される《アクームのヘルカイト》の能力は対戦相手に何点のダメージを与えますか?


また同型の能力についての質問になりますが、
自身が《オラン=リーフのハイドラ》をコントロールしているとき、自身が《Savannah》をプレイしました。この時《Savannah》が戦場に出たことによって誘発した《オラン=リーフのハイドラ》の能力がスタックに乗っている状態で、対応してなんらかの方法を用いて《血染めの月》が戦場に出ました。
その後解決される《オラン=リーフのハイドラ》の能力は《オラン=リーフのハイドラ》の上にいくつカウンターを乗せますか?
(どちらもそれらの能力がどのタイミングでの土地の状態を見ているのか、という質問です)

「場合」の節を持つ誘発型能力などの例外を除いて、マジックにおける何らかの条件の比較はすべて解決時に行います。したがって、
《アクームのヘルカイト》は2点のダメージを与え、《オラン=リーフのハイドラ》には1個のカウンターが乗ります。


《ヴォルラスの多相の戦士》についての質問です。
https://twitter.com/testing_box/status/415090697499193344?s=19
https://twitter.com/testing_box/status/867017037205258241?s=19
コーナーケースでないほうのルール質問箱様の上記二つの回答が矛盾して見えますが、どちらも同じ文章の置換効果にもかかわらず《影武者》については置換せず《カロニアのハイドラ》については置換する理由はルール文章のどこを参照すべきでしょうか?
あるいはこの回答のどちらかが(主に時間経過によるCRの変更によって)現在の裁定と食い違っているのでしょうか?

まず、私はいちジャッジであり、他人の裁定を審判したり検証したりする立場ではないことをおことわりしておきます。
ある回答者の回答に食い違いが見えるなら、その理由は他の回答者に求めるのではなく当人に求めるべきです(これは原則論であって、古いソースで回答が得られないなど、やむを得ない事情は考慮されるべきでしょう)。

それを踏まえて、私の"個人的な"回答ならお返しできます。
私の考えでは、前者が結果的に異なります。誤答かCRの変遷かは不明です。
文章変更効果は戦場でしか機能しません。614.12を考慮するにあたって、戦場で持つ特性を参照するため、「件の置換効果を含むテキストを戦場で持つかどうか」をその時点で参照することはありますが、実際に適用すべき置換効果を持っているわけではありません。


自身の墓地が上から《万面相、ラザーヴ》《灰色熊》であり、戦場には自身がコントロールする《ヴォルラスの多相の戦士》のカードがあります。また、マナは十分にあります。(質問文章上「《ヴォルラスの多相の戦士》のカード」としていますが、この時実際にコントロールしているパーマネントは《ヴォルラスの多相の戦士》の文章変更効果によって《万面相、ラザーヴ》になっていると思われます)
この時、戦場の《ヴォルラスの多相の戦士》のカードの能力(文章変更によって得ている《万面相、ラザーヴ》の能力)によって墓地の灰色熊を指定した場合、能力解決後の戦場の《ヴォルラスの多相の戦士》のカードのテキストはどのようになりますか?

《ヴォルラスの多相の戦士》の常在型能力は第3種、《万面相、ラザーヴ》の起動型能力は第1種であることを踏まえて、順番に適用します。
最初に、《万面相、ラザーヴ》の能力は第1種ですので最初に適用されます。この時点で、元《ヴォルラスの多相の戦士》は「万面相、ラザーヴ」という名前の、伝説のクリーチャー―熊で、「(X):云々」を持ち、P/Tが2/2となります。
すると、第3種で適用すべき能力はどこにもなくなってしまったので、あとは何も起こりません。結果的に、先程書いた通りのテキストを持つことになります。


通常の二人構築において、自身の墓地の一番上のカードが《潜伏工作員、ザンチャ》であり、対戦相手の一番上の墓地が《灰色熊》であり、自身が《ヴォルラスの多相の戦士》を唱えようとしています。
通常通り唱える手順を終えスタックに乗せられた《ヴォルラスの多相の戦士》の呪文を解決するとき、《ヴォルラスの多相の戦士》はどちらのコントロールで、どのようなテキストを持って戦場に出ますか。

先程の通り、《ヴォルラスの多相の戦士》の文章変更効果によって自身が得る「戦場に出るに際し」は、実際に持っているわけではないため、これ自身が戦場に出るにあたっては機能しません。したがって、自分のコントロール下で《ザンチャ》のコピーとして戦場に出ます。
(なおご存知のとおり、呪文は唱える手順の最初にスタックに乗ります。単に「~~が解決されるとき」とするだけで論理的なほころびは十分ケアできます。)


通常の二人構築戦で、自身は《潜伏工作員、ザンチャ》をコントロールしており、自身が《クローン》を唱えています。
《クローン》の呪文を解決し、《クローン》のカードを自身がコントロールする《潜伏工作員、ザンチャ》のコピーとして戦場に出すことを選んだ場合、この《クローン》のカード(戦場に出た際は《潜伏工作員、ザンチャ》のテキストをコピーしたカード)は自身と対戦相手、どちらのコントロールで戦場に出ますか?

複数の置換効果がある場合、616.1の手順にしたがって適用します。
したがって、先に誰のコントロール下で出るかを修正する置換効果を適用し(616.1b)、その後何かのコピーとして戦場に出す置換効果を適用しますと(616.1c)、自分のコントロール下で《ザンチャ》として戦場に出ます。(その後、レジェンド・ルールが適用されるでしょう。)


《王家の跡継ぎ》のマイナス8能力で「四枚引く」際、「対戦相手が《覆いを裂くもの、ナーセット》をコントロールしている」、「四枚の中の一枚を発掘能力によって置換した」などによって「四枚引けなかった」場合、後半の再起誘発型能力は誘発しますか

しません。Gathererに裁定が書いてあります。「四枚引く」というイベントが起こっていないので、誘発条件を満たさず、誘発しません。


待機と分割カード、及び出来事の相互関係についての質問です。

なんらかの方法(《遅延》や《ギトゥのジョイラ》)によって待機カウンターを得、追放領域に存在する下記のカードは、待機カウンターがなくなったときそれぞれどの性質で唱えられますか、あるいは唱えられませんか。
①《暴行//殴打》の《暴行》・《殴打》
②《亜麻色の侵入者//おかえりなさい》の《亜麻色の侵入者》・《おかえりなさい》

特に条件を指定せずに「カードをマナ・コストを支払わずに唱える」とありますので、どちらでも唱えられます。



《アーテイのおせっかい》と当事者カードについての質的です。
APが《亜麻色の侵入者//おかえりなさい》を(便宜的に)「《おかえりなさい》α」として手札から唱えたとき、NAPがX=1で《アーテイのおせっかい》を唱え、APは《亜麻色の侵入者//おかえりなさい》のカードを遅延カウンターが一つのった状態で追放しました。
APの次のアップキープ開始時、追放領域にある《亜麻色の侵入者//おかえりなさい》から遅延カウンターが取り除かれ、追放領域にあった《亜麻色の侵入者//おかえりなさい》が「《おかえりなさい》α」のコピーとして唱えられ、その後問題なく解決され「《おかえりなさい》α」の効果処理として《亜麻色の侵入者//おかえりなさい》のカードが追放されました。
この時、「《おかえりなさい》α」の効果処理によって追放された《亜麻色の侵入者//おかえりなさい》は、出来事によって追放された当事者カードとして追放領域から他のカードの能力を使うことなく《亜麻色の侵入者》として唱えることができますか?

《アーテイのおせっかい》によって追放されているカードから遅延カウンターがなくなった場合、それは単にスタックに戻ります。唱えられるわけではありません。
したがって、戻ってきた《おかえりなさい》は解決に際し追放されませんので、後半の質問は前提が不適です。


最後にお願いですが、私の回答以外の何らかの非公式ソースについて検証を求めるような質問はどうか控えてください。私の箱はそういった立場のものではありません。今回は私の考え方を伝えたいため回答しましたが、今後は回答しない場合もあります。ご了承ください。

以上、いかがでしたでしょうか。
不明点は追加の質問またはコメントにてお願いします。

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